現場のリアルな証言に耳を傾けると、この疾患の恐ろしさは「初期の油断」にあることが分かります。都内在住のIT企業勤務男性(34歳)は、取材に対して当時の戦慄を次のように振り返ります。
「週末、知人とテキーラやハイボールをちゃんぽんして泥酔しました。翌朝、目が覚めると両足のふくらはぎに焼けるような激痛が走り、ベッドから降りようとした瞬間に膝から崩れ落ちて立ち上がれなくなりました。救急外来で検査を受けたところ、急性アルコール筋症から横紋筋融解症の手前に達しており、CK値は基準値の30倍を超えていました。医師から『あと少し遅れていたら腎不全で入院だった』と告げられ、血の気が引きました」
自身が危険なゾーンに足を踏み入れていないか、以下のアルコール筋症セルフチェックで現在の状態を確認してください。
📋 アルコール筋症危険度セルフチェックリスト
- 飲酒した翌朝、運動をしていないのにふくらはぎや太ももが激しく痛む、またはつる
- ベッドから起き上がる際、足に力が入らず手をつかないと立ち上がれない
- 階段を降りるときに膝がガクガクと震えて脱力する
- 痛みのある筋肉を指で押すと、飛び上がるほどの強い圧痛や腫れがある
- お酒を飲むと顔が赤くなりやすい(または以前は赤くなっていた)
- 飲酒時につまみをほとんど食べない、あるいは炭水化物やタンパク質を抜くことが多い
- 筋トレや激しいスポーツの直後に祝杯や晩酌をする習慣がある
- 【要注意】翌朝の尿の色が濃いウーロン茶や赤褐色(コーラ色)に変色している
※チェックが2〜3個該当する場合は「急性アルコール筋症の初期〜中等度」、特に最後の「尿の変色(ミオグロビン尿)」が認められる場合は、横紋筋融解症による腎不全の切迫サインです。自宅療養で様子を見る猶予はなく、即座に総合病院の救急外来や内科を受診しなければなりません。