緑豆(学名:Vigna radiata)は、マメ科ササゲ属に分類される一年草の種子です。原産地はインドから東南アジアにかけての熱帯アジアとされ、中国では紀元前から重要な食用穀物および薬物として『神農本草経』や『本草綱目』などの古典にその名が刻まれてきました。小豆よりも一回り小さく、鮮やかなオリーブグリーンと中央の白い筋(へそ)が外見上の大きな特徴です。
私たちが日常で緑豆を摂取している最たる形態が、緑豆もやし原料としての役割です。日本国内で流通するもやし全体の約9割をこの緑豆もやしが占めており、豆を遮光環境下で発芽・成長させることで、ビタミンCをはじめとする新たな微量栄養素が劇的に増加します。さらに、中華料理に欠かせない緑豆春雨原料としても不可欠な存在です。一般的な国産春雨がジャガイモやサツマイモのでんぷんから作られるのに対し、緑豆でんぷん100%で作られた春雨は、熱湯で煮込んでも煮崩れせず、極めて強いコシと滑らかな喉越しを保ちます。
このように加工食品として私たちの食生活を足元から支えてきた緑豆ですが、近年は加工前の「ホールビーンズ(丸ごとの豆)」のままスープや煮込みに活用し、豆本来の栄養を余すところなく丸ごと摂取するスタイルが定着し始めています。