2000年代以降、停滞するアフリカのインフラ整備を急速に押し進めたのが中国のアフリカ投資と影響です。巨大経済圏構想「一帯一路」のもと、中国は道路、鉄道、港湾、通信網などの建設資金を巨額融資し、多くの国で目覚ましい近代化をもたらしました。
現地を訪れると、首都と主要都市を結ぶ真新しい高速道路や近代的な空港ターミナルが日常風景を一変させているのを目の当たりにします。しかし、その華やかさの裏で噴出しているのが過剰債務問題です。
ザンビアやケニア、エチオピアなどでは、インフラ建設に伴う対外債務が国家財政を圧迫。2020年にデフォルト(債務不履行)に陥ったザンビアをはじめ、多くの国が国家予算の3割〜4割近くを借金の利払いに充てる事態に追い込まれました。現地の労働者や市民からは、「立派な橋や鉄道はできたが、建設作業員は中国から連れてこられ、地元民の長期雇用につながらなかった」「借金返済のために教育や医療の予算が削られ、日々の暮らしが苦しくなっている」という切実な声が漏れ聞こえます。
欧米諸国が求める民主化や人権配慮の条件を課さず、スピード優先で資金を投じる中国マネーは、即効性のある劇薬でした。しかし、返済能力を超えたプロジェクトは主権侵害や経済的従属を招くリスクを孕んでおり、アフリカ各国は今、過度な特定国依存から脱却するためのシビアな舵取りを迫られています。