芸能界屈指のプレイボーイとして名を馳せていた舘ひろしを射止めたのは、一般女性の幸子(さちこ)さんです。二人の年齢差は13歳。結婚当時、舘ひろしが46歳、幸子さんが33歳という大人の分別を備えたタイミングでのゴールインでした。
幸子さんの経歴は極めて華やかです。大手航空会社の国際線客室乗務員(CA)として勤務していた経歴を持ち、知性・語学力・気品を兼ね備えた女性として知られています。さらに、実家は学習院にゆかりの深い名家であり、いわゆる「生粋のお嬢様」というバックグラウンドを持っています。
一方で、舘ひろし自身の家族構成と生い立ちも名門そのものです。愛知県名古屋市の歴史ある医家に生まれ、祖先は尾張徳川家に仕えた旧士族の家系。厳格な父親のもとで育ち、礼節や品格を重んじる環境で育まれた舘の美意識と、幸子さんの育ちの良さは自然と響き合いました。
二人の馴れ初めは、結婚から遡ること約10年前の1980年代半ば、共通の知人を介した食事会でした。当時の舘ひろしは『あぶない刑事』などで爆発的な人気を誇っていた絶頂期。多くの女性が群がる中で、幸子さんは決して媚びることなく、凛とした大人の距離感を保っていたと伝えられています。その自立した佇まいに、舘ひろしが強く惹きつけられたのが長い恋の始まりでした。