舌鼓の正しい読み方はどっち?したづつみ・したづづみの真相と誤用

舌鼓の正しい読み方はどっち?したづつみ・したづづみの真相と誤用

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慣用句としての舌鼓を打つには、「心ゆくまで美味を味わう」「あまりの美味しさに舌を鳴らして感嘆する」という情景が込められています。しかし、なぜ口の中の器官である舌が、打楽器の「鼓」に例えられたのでしょうか。

語源の由来を紐解くと、古代から近世にかけて人々が極上の料理を食べた際、口の中で舌を上顎(口蓋)に打ちつけて「チッ、チッ」あるいは「チュッ」と快い音を鳴らして味わった仕草に遡ります。この舌を動かして鳴らす音を、ポンポンと小気味よく響く小鼓の音に見立てたことが「舌鼓」の始まりです。

かつての日本では、料理人の前で音を立てて美味を表現することが一種の賛辞と見なされていた時代もありました。江戸時代の狂言や古典文学の記述にも、美食に酔いしれる登場人物の仕草として舌鼓の描写が登場します。現代では食事中に音を立てる行為はマナー違反とされる場面が多いものの、言葉の歴史的背景には身体全体で美味しさを噛み締める無上の喜びが凝縮されています。

井上 凛
著者

井上 凛

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。