運命の分岐点から30年――栗山英樹と福島弓子、それぞれの選択が日本の野球界にもたらしたもの

運命の分岐点から30年――栗山英樹と福島弓子、それぞれの選択が日本の野球界にもたらしたもの

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破局後、福島は1999年に当時オリックス・ブルーウェーブのスター選手だったイチロー(鈴木一朗)と結婚。彼女はTBSを退社し、イチローのメジャーリーグ挑戦を支えるために渡米した。一方、栗山はしばらくの間、キャスターや大学教授としてのキャリアを積み重ね、2012年に北海道日本ハムファイターズの監督に就任するまで、現場の指導者としての表舞台には立たなかった。

この空白とも言える期間が、栗山の「人間力」を養う時間となった。彼は独身のまま、すべての情熱を野球と、そして若い才能の育成に注ぎ込むことになる。その結果が、のちの大谷翔平という規格外の怪物を生み出す土壌となったのだ。もし家庭を持っていれば、栗山があれほどまでに私生活を犠牲にして選手たちに寄り添う「父親代わり」になれたかどうかは分からない。

前田 葵
著者

前田 葵

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。