国民栄誉賞の決定権は内閣総理大臣にある。法的な根拠を持つ叙勲制度とは異なり、内閣府の「表彰規程」に基づく政令賞であるため、選考のプロセスや基準には常に曖昧さが伴う。これが時として「政権浮揚を狙った人気取りではないか」という批判を呼ぶ要因にもなってきた。
支持率低下に悩む内閣が、国民的フィーバーに沸くスポーツ選手や芸能人に賞を贈ることでイメージアップを図ろうとしている――そうした見解は昔から政治アナリストの間で根強い。しかし、受賞者本人の功績自体が疑いようのないものであるため、批判と賛同が入り混じる独特の世論が形成されるのが、この賞の特徴と言える。