ネット上のデニム愛好家フォーラムでしばしば議論されるのが、「綿98%・ポリウレタン2%のストレッチセルビッジは本格的に色落ちしないのではないか」という懸念です。いわゆる「生デニム=綿100%至上主義」の視点からの疑問ですが、現代の紡績技術はこのギャップを大きく埋めています。
確かに、綿100%の極厚デニムと比較すると、ストレッチ混生地は膝裏のシワの入り方がやや柔らかく、紙を折ったような極端に鋭利なハチノスは形成されにくい傾向があります。しかし、カイハラが開発した芯地構造により、表面の綿糸部分がしっかりと擦れる設計となっているため、日常的な摩擦によって十分なコントラストが生まれます。
むしろ、綿100%のリジットデニム特有の「最初の数ヶ月間の硬さによる苦痛」や「動きにくさ」を大幅に軽減し、デスクワークや現代の都市生活でも無理なく毎日穿き続けられる実用性を獲得している点は、ユニクロならではの大きな利点です。ジーンズを育てる最大の秘訣は「どれだけ長い時間着用し続けられるか」にあるため、穿き心地の良さは結果的に早いエイジングを後押しします。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の明確な判断基準
服飾社会学および製品設計の視点から総合的に分析した、ユニクロのリジットデニムを選ぶべき層と見送るべき層の境界線は以下の通りです。
■ 選んで間違いない人(即座に購入を推奨する層)
・予算5,000円前後で、本格的なセルビッジデニムの育成・エイジングを体験してみたい入門者
・きれいめカジュアルやビジネスカジュアルの主役として、クリーンなシルエットの濃紺デニムを長く穿きたい人
・ヴィンテージのゴワゴワした硬さが苦手で、適度なストレッチ性と穿き心地を両立させたい人
■ 慎重になるべき・別ブランドを検討すべき層
・15オンス以上の超ヘビーオンスデニムで、荒々しく武骨な激しいタテ落ち(アメカジ全開の風合い)を求める人(→サムライジーンズやアイアンハートなどの專門レプリカ推奨)
・裾の仕上げにヴィンテージ特有の「ユニオンスペシャル製チェーンステッチ」のウネリ・アタリを絶対条件とする人(ユニクロ標準の裾上げはシングルステッチとなるため、専門店への持ち込みが必要)