手元の画面をよく見ず、あるいは急ぎの連絡と勘違いして誤って受話ボタンを押してしまう事例は後を絶ちません。万が一、非通知電話に出てしまった時の対処法としては、冷静かつ迅速なダメージコントロールが求められます。
応答してしまった直後の基本行動は以下の3ステップです。
まず、受話器を取っても「もしもし」などと自ら声を発せず、相手が話し始めるまで完全な無言を維持することです。詐欺グループの自動発信システムは、人間の音声を検知して初めてオペレーターに接続する仕様が多いため、無言を貫くことで機械側に「無効回線(FAXや不通番号)」と誤認させられる余地が生まれます。
次に、相手が無言のまま切断しなかった場合や、機械音声、不審な名乗りが聞こえた瞬間に、何の説明も挟まず即座に通話を切断します。「どちら様ですか?」と尋ねる行為自体が、相手に対して「対話の意思がある警戒心の薄い人物」というシグナルを与えてしまいます。
最も厳禁とされるのは、氏名、住所、家族構成、在宅状況などの個人情報をわずかでも口にすることです。アンケートや公的機関を装った巧みな誘導であっても、番号を非通知でかけてくる正規の機関は極めて限定的です。
執拗に非通知着信が繰り返される場合や、脅迫めいた言葉を浴びせられた際は、個人の問題として抱え込まず、警察への相談と被害届の提出を視野に入れた対応が必要です。緊急性が高くない場合でも、警察相談専用電話(#9110)へ発信履歴の記録を持参して相談することで、パトロールの強化や防犯指導といった公的支援を受けることができます。