本作が他のホラー映画と一線を画す最大の理由は、「すべて実在の調査記録に基づいている」という戦慄のバックボーンにあります。
中心人物であるエド・ウォーレン(カトリック教会公認の唯一の非聖職者悪魔研究家)と、透視能力や霊視能力を持っていた妻ロレイン・ウォーレンは、生前に数千件以上の心霊現象を調査しました。彼らが設立した「ニューイングランド霊能力研究協会」には、膨大な写真、音声記録、そして調査現場から回収された呪物が保管されています。
第1作『死霊館』の元ネタとなったのは、1971年にロードアイランド州の古い農家に移り住んだペロン一家の怪異です。かつてその土地で魔術を行っていたとされる女性バスシーバ・シャーマンの呪縛に悩まされ、家財が宙を舞い、家族が不可解な憑依現象に襲われた記録がそのまま映画の骨子となりました。
さらに第2作の舞台となった英ロンドンの「エンフィールド事件」では、ポルターガイスト現象がBBCなどの大手メディアや警察官の目前で発生。少女が空中浮遊する様子や、老人のしわがれた声で喋り出す録音テープが残されており、現代でも悪魔・超常現象の実在を巡る議論の代表例として語り継がれています。