設備面で最もニーズが高いのが「温水プール」と「トレーニング室」です。しかし、一般的な公営プールやフィットネス感覚で訪れると、独自の安全基準に直面することになります。 温水プールは、車いすのまま入水できるスロープや可動床、入水リフトを備えている施設が標準的です。水温も一般的な競泳プール(28〜29℃)よりやや高めの30〜31℃前後に設定されており、筋緊張を和らげる配慮が施されています。 一方で利用条件は非常に細かく規定されています。
- 排泄コントロール:完全におむつが取れていない乳幼児や、排泄の自立が困難な方の場合、専用の水着や防水パンツの着用義務、あるいは入水自体が制限されるケースがあります。
- 単独利用の安全基準:自力での安全確保が困難な場合、水着を着用した同性の介助者がプールサイドまたは水中に常に付き添うことが義務付けられます。
- 持ち込み具の制限:浮き具や医療器具の使用可否は、事前の申請とスタッフの安全確認を経る必要があります。
また、トレーニング室を初めて利用する際には、トレーニング室初回講習の受講が必須要件となっている施設が全体の8割を超えます。 この講習では、一般的なマシンの使い方案内に留まらず、血圧や体調チェック、障害特性に合わせたマシンの負荷調整、緊急時の避難動線などが丁寧にレクチャーされます。施設によっては医師の診断書や「運動許可証」の提示が求められる場合もあるため、受診のタイミングと合わせた綿密なスケジュール調整が欠かせません。