宮崎カントリークラブのコースレートはバックティーで73.4、レギュラーティーでも71.0前後と、数値上でも高い難易度を示しています。しかし、スコアカード上の距離(全長6,700ヤード超)以上にゴルファーを苦しめるのが、自然が仕掛ける複合的なハザードです。
コースは日向灘に面したフラットなシーサイド・林間コースでありながら、両サイドを密生した海浜松林が厳格にガードしています。一度松林に打ち込めば、フェアウェイへのレイアップを余儀なくされ、容易にパーセーブを許しません。さらに、午後になると勢いを増す海風が松林の上空を抜け、番手選びを極限まで狂わせます。
そして最大の障壁となるのが、現代のトーナメントコースでは希少となったコーライ芝(高麗芝)の1グリーンです。ベント芝に慣れ親しんだ現代のゴルファーにとって、このコーライ芝はまさに異次元の体験となります。
現地キャディの観察によると、「日向灘からの海風と太陽の光に向かって伸びる芝目が極めて強く、見た目の傾斜とは真逆の方向にボールが切れていくことが日常茶飯事」とのこと。トーナメント開催時にはスティンプメーターで11〜12フィート前後にまで研ぎ澄まされ、順目では驚くほどの転がりを見せる一方、逆目では強烈なブレーキがかかります。上田治氏の設計思想である砲台グリーンと相まって、アプローチの落とし所を誤れば、グリーン上を転がり落ちて深いバンカーに吸い込まれる過酷な罠が待ち構えています。