画面狭しと駆け回る忍たまたちの頭巾は、一見すると1枚の風呂敷を複雑に巻き付けているように見えます。しかし、忍術の現場考証や作画設定を紐解くと、極めて理にかなった構造であることが分かります。
歴史的な忍者装束における頭巾は、主に「三尺手拭(さんじゃくてぬぐい)」と呼ばれる約90cm前後の細長い布や、四角い布を折り込んで顔を覆う「覆面頭巾」が用いられていました。一方、尼子騒兵衛氏による落第忍者乱太郎原作設定やアニメの制作設定資料では、学園生活における着脱のしやすさと激しい動きへの耐久性を両立させるため、現代的な工夫が凝らされています。
作中における頭巾の基本構造は、主に以下の3パーツから成り立っています。
- 頭頂部フード(鉢巻一体型):頭部をすっぽりと覆い、後頭部や側頭部の髪を固定する袋状のベース。
- 前覆い(マスク部):鼻から口元を隠し、必要に応じて顎下へ引き下げられる可動式の当て布。
- 結び帯(後頭部締め):激しい体術でもズレないよう、後頭部や首元で交差させて縛り上げる固定帯。
普段のアニメ作画では簡略化されていますが、忍たま頭巾巻き方の手順を実際の忍術指導や再現衣装の観点から再現すると、次のようなステップになります。まず前髪をすべて中に入れ込みながら頭頂部を包み、側面の布を耳の後ろへ流します。続いて口元を覆う布を持ち上げ、最後に両端の帯を後頭部で固く結び合わせることで、跳躍や疾走でもビクともしない密着度を生み出しているのです。