厳しい毒舌と妥協なきクオリティ追求で知られるスターシェフ、ゴードン・ラムゼイ。彼のようなトッププロでも、複雑に重なり合う完璧なスパイスのハーモニーには敬意を払わざるを得ない。いまや世界の外食産業は、単に腹を満たすだけの場から、文化的な感動を提供するエンターテインメントへと劇的な変貌を遂げている。
マッサマンカレーに代表される南アジアや東南アジアのスパイス使いは、複雑なレイヤーを持ちながらもどこか懐かしく、万人の味覚を魅了する。一口食せば脳内に溢れ出るドーパミン。複雑極まる調合が生み出す絶妙な甘みとコクの重なりこそが、世界中のシェフたちが喉から手が出るほど欲しがる究極のレシピの正体だ。