『ひなこのーと』の根底にあるのは「演劇」と「コミュニケーション」である。極度の人見知りでありながら、表現することに憧れるひな子の姿は、多くの表現者(=同人作家)自身の投影でもあるのだろう。劇中劇という設定は、二次創作において非常に都合が良い。キャラクターたちに任意の役を演じさせることが、原作の地続きの設定として自然に受け入れられるからだ。
ファンは、彼女たちに新しい戯曲を与え、新しい舞台を用意する。この「劇中劇」というメタ的な構造こそが、無限のイマジネーションを刺激し続ける最大のトリガーとなっている。