SNSの普及に伴い、「Instagramで見つけた外国人モデルの写真をそのまま美容師に見せたが、全く違う仕上がりになった」という失敗相談が後を絶ちません。ここには、一般にはあまり知られていないスタイリングと質感設計の盲点が存在します。
欧米のスナップ写真の多くは、硬水で洗髪された独特のドライな質感や、細くコシの弱い毛髪特有のほつれ感を活かしています。これを日本人の水分量が多くコシの強い黒髪ベースで再現しようとする際、同じ切り方をするだけでは「ただ重たいスタイル」か「梳きすぎてパサついたスタイル」の二極化に陥ります。
また、仕上げに使用するスタイリング剤の選定ミスも大きな要因です。外国人風の空気感を作るには、ウェット感の強すぎる重たいオイルではなく、ドライな質感を与えるシーソルトスプレーや、軽やかなバームを内側から空気を含ませるように揉み込む技術が不可欠となります。