ウェブアンケートや足病専門クリニックのカウンセリングデータから見えてくるのは、「もっと早く手を打つべきだった」という当事者たちの切実な後悔です。都内の専門クリニックを訪れた30代女性会社員の手記には、こう記されています。
「20代の頃から小指の爪が小さく、外を向いて米粒のようになっていました。痛みがないので『自分の足の個性』と思い込み、細身のパンプスを履き続けていたところ、30代半ばで突然右膝の内側に刺すような激痛が出現。整形外科では変形性膝関節症の一歩手前と告げられ、根本原因を辿ると『右足の寝指によって重心が外へ逃げ、膝がねじれ切っている』と指摘されました。小指1本の変形が、歩けなくなる恐怖に直結するとは夢にも思いませんでした」
また、在宅勤務が定着した昨今のライフスタイルも寝指の悪化に拍車をかけています。自宅のフローリングを底の薄いスリッパや裸足で長時間歩く生活により、足裏のクッションが奪われ、足指を使わない「ペタペタ歩き」が常態化。大手フットケアサロンの現場カルテ分析によれば、20代から50代のデスクワーカーにおいて、自覚のない寝指および軽度の内反小趾を抱えている割合は約65%に達しているという調査結果も報告されています。