学校を卒業して社会人生活に入ると、日常的な運動習慣の有無がダイレクトに記録へ跳ね返ってきます。立ち幅跳びの大人の平均値は、20代を過ぎると緩やかな下落局面に突入します。
厚生労働省や文部科学省の追跡調査によると、瞬発力を司る「速筋繊維(タイプIIb繊維)」は、持久力に関わる遅筋繊維に比べて加齢による萎縮ペースが速いことが知られています。そのため、日常的に走る・跳ぶといったプライオメトリクス動作を行っていない社会人は、立ち幅跳びの平均(20代・30代)において年々3〜5cmずつ飛距離が低下していくのが自然な生体反応です。
立ち幅跳びの新体力テスト得点表で最高評価となる10点を獲得するための難易度も、成人層にとっては極めて高い設定になっています。成人の新体力テストにおける立ち幅跳び10点基準は男子で265cm以上、女子で205cm以上と定められており、これは陸上競技の跳躍選手や球技系アスリートでも十分に助走や踏切技術を研ぎ澄ましていなければ到達できないレベルの記録です。