カラスの目は世界をどう見ている?紫外線を見抜く驚異の視覚と撃退術

カラスの目は世界をどう見ている?紫外線を見抜く驚異の視覚と撃退術

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カラスの眼球は頭部の側面に配置されており、首を動かさなくても左右合わせて約300度という圧倒的な広視野を確保しています。人間が一度に見渡せる視野が約180度から200度(両眼視野約120度)であることを考えると、背後のわずかな空間を除いてほぼ全方位の異常を瞬時に察知できる計算です。

しかし、無敵に見えるカラスの視覚にも明確な弱点が存在します。それがカラスの目の死角と視野のバランス、そして夜間の視力です。

カラスの死角は、後頭部の真後ろにあたる約60度の範囲に集中しています。また、左右の目が重なって距離感を正確に測れる「両眼視」の角度は約30度程度と狭いため、獲物をつつく瞬間や対象を詳しく観察する際には、首をかしげて片方の目でじっくりと見つめる行動を取ります。

もう一つの決定的な弱点が、カラスの目と夜の視界です。「鳥類は夜目が利かない(鳥目)」と言われますが、カラスも例外ではありません。昼間の鮮明な色彩知覚に特化している分、網膜内に暗所用の受容体(桿体細胞)が少なく、光を増幅するタペタム層(反射板)も持っていません。日没後の薄暗い環境では視力が著しく低下するため、夕暮れ時になると安全な高木やビルの屋上などの「ねぐら」へと一斉に帰還し、夜間は活動を停止します。

山本 拓海
著者

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。