スポットライトを浴びる者が等しく直面する「消費のサイクル」。そこから抜け出すことは、現代のカルチャービジネスにおいてもっとも困難な試みの一つだ。多くの表現者がアルゴリズムに最適化され、均質化されたコンテンツの生産者へと回収されていく中で、彼が選んだのは徹底した「不親切さ」だった。
分かりやすい物語を与えない。安易な共感を拒む。受け手に自ら考え、痛みを引き受けることを要求するクリエイティブ。それは傲慢にも見えるが、ある種の誠実さの裏返しでもある。大衆に迎合することなく、己の美学の純度を極限まで保ち続ける覚悟が、発表される作品の端々から刃のように突き出している。