吉沢亮という名を日本全土、そして映画界全体に轟かせた決定打が、大ヒット映画『キングダム』での二役演じ分けである。若き王・嬴政と、主人公の親友・漂という全く異なる温度感を持つ人物を過酷な殺陣とともに完璧に演じ切った。
この作品の裏には、主演の山﨑賢人との熱い信頼関係と、凄絶な役作りがあった。実写化映画としてのハードルが極めて高い中、吉沢は王たる風格を纏うために声のトーンを下げ、立ち振る舞い一つひとつの精度を限界まで高めた。現場での集中力は凄まじく、カメラが回っていない時間すら王の覇気を崩さなかったという。山﨑賢人との火花散る芝居の応酬は、観客だけでなく批評家をも唸らせ、日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞するに至った。