火のないところに煙は立たないと言われるが、今回のフェイクニュース拡大には明確な引き金が存在する。最大の要因は、世界中に衝撃を与えた原作者・鳥山明氏の急逝だ。少年漫画の歴史を塗り替え、世界的なバトル・ファンタジーの金字塔を打ち立てた偉大なクリエイターの別れは、ファンの心に大きな傷痕を残した。
この悲報と同時期に、過去に同作を彩った名優たちの訃報や海外版キャストのニュース、あるいは動画共有サイトによるクリックベイト(釣りのタイトル)記事が複雑に混ざり合った。情報がSNS上で無秩序にシェアされる過程でキーワードのすり替えが起き、「孫悟空の声優が亡くなった」という誤った言説へと変貌を遂げてしまったのだ。