創立50周年記念事業の一環として進められてきた新本館建設および施設全体の建て替えプロジェクトは、診療環境を劇的に塗り替えました。
旧本館時代に指摘されていた「通路の暗さ」「待合スペースの狭小化」「車椅子同士のすれ違いにくさ」といった物理的課題は、新棟の全面稼働によって解消されました。最新の免震構造を備えた新棟には、高度急性期病床、個室比率を高めた病棟環境、動線を分離した感染症対応エリアが配置されています。さらに、自動再来機や待合番号表示システムの高度化、スマートフォン連携による呼び出し通知など、患者の「待ちストレス」を可視化・分散させるスマートホスピタル機能が順次実装されています。
また、同院を語る上で避けて通れないのが医療安全への取り組みです。過去には精神保健指定医の不正申請問題(2015年発覚)など、管理・指導体制を巡る厳しい社会的批判を浴びた経緯があります。同院はこの過去の教訓を重く受け止め、外部有識者によるガバナンス改革会議の設置、コンプライアンス遵守教育の再構築、電子カルテの監査機能強化などを推進してきました。日本医療機能評価機構などの第三者評価を定期的に受審し、インシデント事例の院内共有と再発防止策を全科横断で徹底するなど、透明性の高い医療安全管理体制の再構築に力を注いでいます。
さらに、屋上ヘリポートと直結する高度救命救急センターは、ドクターカーやドクターヘリと連携し、重症外傷、脳卒中、急性心筋梗塞などの超急性期患者を24時間体制で受け入れています。「断らない救急」を掲げる現場スタッフの迅速な初期蘇生と集学的治療は、地域救急の生命線として高い評価を維持しています。