「同じブースで撮ったのに、なぜか自分だけ顔が大きく見えたり、肌がくすんで見えたりする」という現象には、明確な光学的根拠があります。プリクラ写り失敗の真相は、被写体の容姿ではなく、ブース内に設置されたストロボの配光特性とレンズの光学特性を無視したポジション取りにあります。
現場取材で見えた決定的な物理的要因は以下の2点です。
まず挙げられるのが、プリクラ盛れる照明位置の死角です。近年のブースには、天井メインストロボに加え、胸元や足元から光を持ち上げるアンダーレフ板(あるいはロアストロボ)が配置されています。立ち位置が前方に寄りすぎると、アンダーライトの照射角度が狂い、顎の下や小鼻の脇に不自然な影が落ちます。これが「現場の鏡では完璧だったのに、印刷されたら老けて見えた」という悲劇の主因です。
もう一つの要因が、プリクラ盛れる立ち位置の決定的な違いです。ブースに搭載されている広角レンズは、中心から外縁部に向かうにつれて像が放射状に引き伸ばされる「歪曲収差」を伴います。2人組で撮影する際、外側の端に立った人物は、頭頂部や輪郭が外側に引っ張られ、顔幅が物理的に広がって記録されてしまいます。ベストな位置は、ブース床面に表示されている立ち位置シールのわずか半歩内側、かつカメラ正面の光軸から30センチ以内のセンター寄りポジションです。