日本中を驚かせた2人の出会いは、2005年に撮影が行われ、2006年に劇場公開された冨永昌敬監督の映画『パビリオン山椒魚』でした。当時すでに国内外の映画祭で脚光を浴び、孤高の実力派俳優としての地位を確立していたオダギリジョーに対し、香椎由宇はまだ10代の現役大学生女優。キャリアも世代も異なる2人でしたが、現場での出会いが運命を大きく動かしました。
オダギリジョーと香椎由宇の馴れ初めにおいて特筆すべきは、オダギリ側からの誠意あるアプローチです。香椎の父親は厳格な人物として知られ、当時の香椎家には「門限22時」という厳しい家庭内ルールが存在していました。オダギリはその門限を決して破ることなく、食事に出かけても必ず22時前に自宅へ送り届けていたと伝えられています。後年の関係者取材でも「若い女優に対して遊び半分で近づくような軽さは微塵もなく、家族の規律を最優先する紳士的な姿勢が、父親や周囲の信頼を勝ち取った」と語られています。
そして2007年12月27日、都内ホテルで開かれた緊急のオダギリジョーの結婚会見は、芸能史に残る名会見となりました。会見当時、オダギリジョーは31歳、香椎由宇は20歳。オダギリジョーと嫁の年齢差は11歳ありましたが、2人の間には年齢差を凌駕する強い結びつきが存在していました。その最たる象徴が、「2人とも誕生日が2月16日」という驚くべき共通点です。
当時の会見でオダギリは、「彼女は若いのに周りに媚びない、かっこいい女性」「僕のほうがオジサンですが、精神的には彼女のほうがしっかりしている」と飾らない言葉で敬意を表明。一方の香椎も「常に味方でいてくれる安心感がある」と語り、互いを単なる恋愛感情以上のパートナーとして認めている様子が会見場を包み込みました。2人は2008年2月16日、互いの誕生日に入籍届を提出し、正式に夫婦としての歩みを始めました。