洋館のすぐ隣、樹木に囲まれた小径を抜けると、装いを異にする木造の和館が現れる。日本建築の美意識を結集した数寄屋造りの建物だ。当初は海外からのゲストを迎え、日本文化でもてなすための別館として建てられたという。広々とした畳敷きの広間からは、計算し尽くされた日本庭園の眺望が広がる。
春のしだれ桜、夏の深緑、秋の紅葉、そして冬の静寂。季節ごとに表情を変える庭園の風景は、思わず時を忘れて見入ってしまうほど美しく静けさに満ちている。障子越しに差し込むやわらかな光と、庭の池を吹き抜ける風の音。西洋の華やかさと東洋の静寂という対極の美が、同じ敷地内で完璧に調和している。