痛みを力へと転換する不屈のスピリットは、メキシコの文化史を貫く一本の太い幹だ。かつて自身の身体的苦痛とアイデンティティをキャンバスに叩きつけたフリーダ・カーロは、いまや単なるアートアイコンを超え、自由と自己決定を求める世界中の女性のシンボルであり続けている。
その精神は、ハリウッドをはじめとする世界最高峰のステージで戦い抜いてきたサルマ・ハエックのような現代のクリエイターたちへとダイレクトに受け継がれている。ハエックはプロデューサーとしても手腕を発揮し、ステレオタイプなラテン女性像を打ち破る重厚なストーリーを次々と世に送り出してきた。自らのルーツに誇りを持ち、不条理に対して声を上げる彼女たちの存在が、次世代の表現者たちを力強く鼓舞している。