略喪服で臨むことが決まっても、アイテム単位での具体的な選び方に迷う方は少なくありません。墓地という屋外環境特有の機能性とフォーマル感を両立させる実例を解説します。
まず、納骨式男性スーツとネクタイの選び方です。四十九日前の法要であればブラックスーツに黒の無地ネクタイ、白無地のワイシャツが鉄則です。一周忌以降の略喪服であれば、ネイビーやチャコールグレーの無地スーツでも問題ありませんが、ネクタイは黒、または光沢を抑えたダークグレーや地味なブルー系を選びます。靴下はくるぶし丈を避け、黒の無地を着用します。ベルトや靴は飾りのない黒レザーで統一し、金具が目立つものは外しておくのが洗練された着こなしです。
続いて、納骨式女性の服装と靴選びでは、屋外ならではの注意が求められます。服装は黒または濃紺のワンピース、アンサンブル、あるいはパンツスーツを選びます。胸元が開きすぎず、膝が隠れる丈感を厳守するのが基本です。ストッキングは黒が原則ですが、略喪服の指定かつ暑い季節であれば、肌色のストッキングが許容される場面も増えています。最大の盲点は「足元」です。霊園の墓前は砂利道や芝生、石畳の段差が多く、細いピンヒールを履くとヒールが砂利に埋まって歩行困難に陥るだけでなく、転倒事故の危険があります。装飾のない黒の布製またはスムース革で、太めで安定感のあるローヒール(3〜5cm程度)やフラットパンプスを選択するのが現場を知る者の賢い判断です。
見落とされがちなのが納骨式子供の服装マナーです。学校や幼稚園の指定制服がある場合は、それが公式の正装となります。チェック柄のスカートや赤いリボンが付いていても、制服であれば何ら問題ありません。制服がない乳幼児や児童の場合は、白の襟付きシャツに黒・濃紺・グレーのズボンやプリーツスカートを合わせます。キャラクターが大きくプリントされた服や原色のスニーカーは避け、モノトーンを意識したシンプルな装いに整えましょう。