いま、再評価の波がひときわ力強く押し寄せているのが、郊外や都心近郊に佇む団地リノベーションプロジェクトと、時を経て風格を増したヴィンテージマンションだ。昭和の高度経済成長期に建てられた団地は、敷地内に贅沢な緑地や歩道が確保され、現代のタイトな宅地開発では決して再現できない豊かな住環境を備えている。その頑丈な躯体をベースに、無駄な間仕切りを取り払って開放的なワンルームへと仕立て直す試みが、若い世代やクリエイター層から絶大な支持を集めている。
同様に、名建築家が手がけた初期の分譲マンションや、秀和レジデンスに代表されるクラシックな佇まいを持つ物件は、年月の経過そのものがプレミアムへと昇華した。手仕事の跡が残るアイアンワークのバルコニーや、重厚なエントランスタイル。最新設備では決して買えない歴史の厚みが、住む人のプライドを静かに満たしていく。