日本テニス協会(JTA)をはじめとする関係者の間でも、近年の錦織が見せる精神的なタフネスは高く評価されている。WOWOWテニスワールドの解説や現地の独占取材映像を見ても、ベンチ裏でサポート陣とともに静かに見守る家族の存在が、チーム錦織の結束をより強固にしていることがよく分かる。
過酷なプロテニス業界では、年齢とともにツアー生活のモチベーションを維持することが最大の難関とされる。身体のあちこちにメスを入れ、リハビリの痛みに耐える日々を支えるのは、技術論ではなく「帰る場所がある」という安心感だ。観月あこが築き上げた家庭という強固なシェルターが、彼のキャリアを確実に延ばしている。
かつては心無い雑音に晒されたふたりの関係だが、現在ではプロフェッショナルなアスリートを支えるひとつの理想形として、関係者の間でも敬意をもって語られるようになっている。