このブームを牽引しているのは、意外にも高級飲食店だ。かつてのファインダイニングといえば、少量多皿の繊細なコースが主流だった。しかし最近では、コースの終盤に「ストップと言うまで盛られる」炊き込みご飯や、規格外のボリュームを誇るメインディッシュを提供する店が急増している。
「お客様が『もう一歩も動けない』と笑いながら帰っていく姿を見るのが最高の喜び」と語るのは、麻布十番のイノベーティブ・フレンチのシェフだ。洗練された技術で調理された極上の食材を、暴力的なまでのボリュームで提供する。この「高級感と満腹感のギャップ」が、感度の高いグルメたちの心を掴んで離さない。