ネット検索を行うと頻繁に浮上する「山崎邦正 引退 噂」や「ガキ使 降板」というキーワード。なぜこのような憶測が一人歩きしてしまったのでしょうか。報道関係者への取材と番組の放送履歴を照らし合わせると、いくつかの明確な要因が浮かび上がってきます。
第1の要因は、落語修行に専念するために行った「生活拠点の関西移転」です。方正は落語の基礎を徹底的に叩き込み、上方落語の土壌に身を浸すため、自宅を東京から関西へと引き上げました。これに伴い、在京キー局のひな壇番組への露出が一時的に激減。「テレビで見かけなくなった=消えた、引退したのではないか」という視聴者の短絡的な連想が噂の引き金となりました。
第2の要因は、『ガキの使い』の名物企画「山崎卒業企画」や「さようなら山崎邦正」といったドッキリ企画の定着です。番組初期から続く恒例のパロディ企画がネットニュースのヘッドラインとして切り取られ、番組を観ていない層に「本当に降板した」と誤認されるケースが多発しました。
そして第3の要因が、大晦日特番『笑ってはいけない』シリーズの休止と「蝶野ビンタ」の幕引きです。プロレスラー・蝶野正洋から理不尽にビンタを浴びるくだりは、十数年にわたって日本中の大晦日を席巻しました。しかし、コンプライアンス環境の変化や特番の編成変更に伴い、この恒例行事が途絶えたことで、「体を張る仕事から完全引退した」という言説が広まる結果となったのです。
実際には、『ガキ使』を降板した事実も芸能界を引退した事実も一切ありません。ダウンタウンの松本人志や浜田雅功は、落語家への転身を誰よりも温かく見守り、番組内で「落語家いじり」を新たな武器として昇華させることで、彼のセカンドキャリアを力強くバックアップし続けてきました。