総務省が定期的に開催する「公共放送の在り方に関する検討分科会」などの有識者会議においても、スクランブル化の是非は度々俎上に載せられてきました。しかし、結論としては常に「導入見送り」の答申が出され続けています。
有識者会議の報告書では、スクランブル化の導入について以下のような懸念事項が明記されています。
・情報の格差が生じ、公共放送としての役割を果たせなくなること
・災害時の緊急情報など、命に関わる放送が全世帯に届かなくなる恐れがあること
・経営基盤の激変により、地方放送局の統廃合や採算性の低い地域報道が切り捨てられる危険性
会議内では一部の民間構成員から「デジタル技術が発達した時代に無条件の全員負担は整合性が取れない」との意見も出されるものの、最終的な総括では「現行の受信料制度を基盤としつつ、業務の合理化と受信料値下げで理解を求めるべき」という既定路線に収斂するのが通例となっています。