キャリアの初期から彼の才能をいち早く見出していたのが、DIESEL ART GALLERYをはじめとする先鋭的なアートスペースだ。ギャラリーの真っ白な壁面を埋め尽くす、暴力的なまでにエネルギッシュなドローイング。落書きと称されるストリートアートの文脈と、文脈重視の現代アートのフィールドを、彼は自らの筆一本で繋いでみせた。
彼が描くキャラクターたちは、どこか儚く、それでいて世界を壊してしまいそうな鋭利な眼差しを持つ。無機質なキャンバスの上に叩きつけられたアクリル絵の具とスプレーの飛沫。そこには、サンディエゴでスケートボードとオタクカルチャーの双方に没頭していたティーンエイジャー時代のリアルな葛藤と美学が息づいている。
名だたる海外アーティストやトップメゾンからのコラボレーションオファーが絶えない理由は明白だ。彼の描くラインには、商業主義に媚びない剥き出しのストリートの匂いが常に宿っているからに他ならない。