カルチャーの連動は、リアルな人の流れをも劇的に変容させている。国際観光産業における日台の関係性は、従来の「有名観光地を巡るパッケージツアー」から、作品の世界観を追体験する「物語消費型のツーリズム」へと完全にシフトした。
映画やドラマの舞台となった日本の地方都市には、聖地巡礼を目的に台湾から多くのファンが押し寄せている。一方で、東京の若者たちは台北のカルチャースポットだけでなく、高雄や台東のローカルな生活文化に深く惹きつけられている。一度きりの訪問ではなく、年に何度も行き来しながらコワーキングスペースで仕事をするデジタルノマドも珍しくない。カルチャーが導火線となり、観光のあり方そのものがアップデートされている。