あの独特な語り口と、被写体の生々しい人間性を切り取る観察眼。バラエティ番組の歴史を塗り替えた『水曜どうでしょう』のディレクター・嬉野雅道が、まったく新しいフォーマットの創出に乗り出している。
かつてカメラ一台と最小限のスタッフで過酷な旅を記録していた名匠が、なぜ今「セレブ」という対極のモチーフに触れるのか。関係者によれば、嬉野氏の関心は一貫して「人間が鎧を脱ぎ捨てる瞬間」にあるという。どれほど洗練されたスターであっても、極限の環境や予測不可能な対話の中では素顔を晒さざるを得ない。その冷徹にして温かい人間描写のメスが、煌びやかな世界の住人たちに向けられるのだから、面白くならないはずがない。