浜崎あゆみがストリートの絶対的アイコンへと昇華した決定打は、1999年7月にリリースされた9枚目のシングル『Boys & Girls』でした。それまでの清楚なロングヘアやストレートヘアの概念を覆し、明るいブロンドカラーにトップを大胆に短く切り込んだ金髪ショートレイヤーを披露した瞬間、カルチャーの潮流は一気に転換しました。
当時の報道各社やファッション誌の記録によると、109系ブランドのショップ店員や渋谷を行き交う女性たちの約7割が、あゆのヘアスタイルやファッションを模倣する「あゆチルドレン」と化しました。単なるタレントの髪型にとどまらず、豹柄アイテム、太めのアイライン、ネイルアートと連動したトータルパッケージとして、女子高生のカリスマ 流行 ファッションの基盤を確立したのです。
彼女のショートヘアが画期的だったのは、男性受けを狙った従来の「カワイイ」ではなく、女性自身がエンパワーメントされる「強さと繊細さの同居」を体現していた点にあります。毛先を遊ばせたエアリーな束感とタイトな襟足のコントラストは、2000年代初頭の日本のストリートヘルスを象徴する造形美でした。