抜歯から数日経つと、頬から首筋、時には鎖骨のあたりにかけて皮膚が紫色や緑色、黄色に変色してショックを受ける患者が少なくありません。これは抜歯後の皮下内出血(青あざ)によるものであり、骨や歯肉の内部から漏れ出た血液が重力に従って皮下組織を移動しながら体表近くに浮き出てきたものです。
皮膚内のヘモグロビンは時間の経過とともに分解され、「紫・青」→「緑」→「薄黄色」へとグラデーションを描きながら自然に代謝・吸収されていきます。皮膚に色素沈着として永続的に残ることはまずありませんので、1〜2週間ほど安静を保ちながら経過を見守ってください。
また、術後2〜3日間に37度前後の微熱や全身のだるさを覚えることがあります。これは創傷治癒に伴うサイトカインの分泌による正常な免疫反応の一環です。ただし、38度を超える高熱が出たり悪寒を伴ったりする場合は、二次的な細菌感染が疑われるため警戒が必要です。