肺炎への進行を察知する上で最大の警戒ポイントとなるのが、重症化サインである息苦しさの出現です。特に注意を要するのが、血中の酸素が著しく低下しているにもかかわらず本人が強い苦痛を感じない「サイレント低酸素血症(幸せな低酸素症)」と呼ばれる病態です。
この見落としを防ぐため、家庭用パルスオキシメーターを活用した客観的な数値管理が有効な手段となります。
安静時の血中酸素飽和度(SpO2)の基準値は通常96〜99%です。これが93〜95%まで低下した場合は呼吸機能の悪化が疑われるため、速やかにかかりつけ医等へ相談しなければなりません。さらに92%以下を示した場合は中等症から重症への移行段階であり、躊躇なく救急要請を検討すべき危険水準です。
数値の低下に加え、「少し動いただけで肩で息をする」「唇や爪の色が紫色(チアノーゼ)になっている」「横になるより座ったほうが呼吸が楽(起坐呼吸)」といった兆候が見られる場合は、緊急事態と判断してください。