八代亜紀さんのパートナーとして半生を共にした増田登氏は、もともと芸能界の裏方一筋だったわけではありません。彼自身のキャリアの出発点は、スポットライトを浴びる側のプロ歌手でした。
増田登氏の経歴プロフィールを振り返ると、八代亜紀さんより5歳年下の1955年生まれ。1970年代後半に歌手としてデビューを果たし、センチュリーレコードなどのレコード会社に所属して活動していました。しかし、ヒット曲に恵まれることは難しく、自身の歌手活動に限界を感じていた時期に、同世代のトップスターとして君臨していた八代亜紀さんと仕事現場で出会うことになります。
歌手としての道を断念した増田氏は、持ち前の実直さと気配りの細やかさを買われ、八代亜紀さんの専属マネージャーへと転身しました。ステージのスケジュール管理から身の回りの世話、地方興行の営業折衝までを献身的にこなす増田氏に対し、八代亜紀さんは次第に絶大な信頼を寄せるようになっていきます。
公私のパートナーシップが決定的なものとなったのは、1980年代後半に八代亜紀さんが大手芸能プロダクションから独立したタイミングでした。二人は個人事務所「株式会社ミリオン企画」を設立。増田氏が代表取締役社長に就任し、八代亜紀さんの看板を背負って経営を取り仕切る体制を確立しました。そして出会いから長い歳月を経た1994年、八代亜紀さん43歳、増田氏38歳の時に結婚を発表。トップ女性演歌歌手と年下マネージャーの結婚は、当時「マネージャー婚」「二人三脚の純愛」としてワイドショーでも大きな祝福を受けました。
なお、お二人の間に子供の有無について確認すると、子供はいませんでした。八代亜紀さんは自著やインタビューでも語っていた通り、結婚した時点ですでに40代を迎えており、過密な興行スケジュールをこなす中で子供を持たない人生を選択。その分、愛犬や愛猫を我が子のように慈しみ、夫婦二人で事務所を守り抜く生活を何十年も続けていたのです。