BreakingDown6のハイライトとして今なおファンの脳裏に焼き付いているのが、メインイベントで行われた「飯田将成 vs 啓之輔」の一戦です。大会前の下馬評では、ボクシング出身で圧倒的な破壊力と端正なルックスで一躍スターダムにのし上がった飯田将成が優勢と見る声も少なくありませんでした。
ゴング直後、仕掛けたのは飯田でした。凄まじいプレッシャーから放たれた左右のフック連打が啓之輔の顔面を捉え、開始わずか数秒で啓之輔が金網際へ吹き飛ぶように痛烈なダウンを喫します。会場が飯田の秒殺勝利を確信した瞬間、元アウトサイダー王者・啓之輔の眼光は死んでいませんでした。
立ち上がった啓之輔は、なおもフィニッシュを狙って前進してくる飯田のガードの隙間を見逃さず、完璧なタイミングで左のテンカオ(カウンターのヒザ蹴り)をレバーへ突き刺しました。この一撃で飯田は苦悶の表情を浮かべながら崩れ落ち、10カウント以内に立ち上がることができずレフェリーがストップ。開始直後の劣勢を覆した、まさに「格闘技の怖さと美しさ」が凝縮された大逆転KO劇でした。
この戦慄のフィニッシュにより、啓之輔は大会のベストKO賞を獲得。試合後のマイクでは朝倉未来に対戦をアピールするなど、大会の熱狂を最高潮へ導きました。