皇室ファッションをめぐっては、インターネット上で様々な臆測や誤解が飛び交うことも少なくありません。現場取材を通じて判明した、3つの代表的な誤認を整理します。
第一の誤解は、「皇族の装身具はすべて宮内庁が予算を組み、特注で調達している」という見方です。公の儀式で着用されるティアラや宝冠章に付属するダイヤモンドネックレスなどは国有財産または公費(宮廷費)から支出されますが、通常のご公務でお召しになる洋服やイヤリングの大半は、皇族費と呼ばれる「個人のお手元金(内廷外皇族としての生活費)」から自費で購入されています。つまり、私的なお買い物としてご自身や側近の方がセレクトされており、決して税金を湯水のように使って高級ジュエラーに特注しているわけではありません。
第二の誤解は、「佳子さまはピアスを開けられている」という噂です。写真によっては耳たぶにピタリと留まっているためピアスに見えることがありますが、佳子さまは一貫して「クリップ式またはネジバネ式のイヤリング」を愛用されています。ピアスホールを開けることに対する皇室内の伝統的な慣習や配慮を重んじつつ、留め具が目立たないシリコンカバー付きの金具や、デザイン性の高い留め具を選ばれているのが実態です。
第三の誤解は、「ハイブランドを着ないのは、単なる節約アピールではないか」という穿った見方です。しかし、近年の動向を精緻に分析すると、単なるコストカットではなく、「訪問国や訪問自治体の文脈へのリスペクト(外交・地域連携)」や「国内の優れたモノづくり・若手産業へのスポットライト」という、極めて戦略的かつ温かな意図が込められていることが分かります。