ワイングラスの持ち方は脚?ボウル?日本だけの噂と国際マナーの真相

ワイングラスの持ち方は脚?ボウル?日本だけの噂と国際マナーの真相

ワイングラスの持ち方は脚?ボウル?日本だけの噂と国際マナーの真相についての疑問解決ガイドを徹底解説します。

ワインのマナーにおいて、持ち方と同じくらい多くの人が無自覚に犯してしまう致命的なミスが「乾杯時のアクション」です。ビールジョッキのようにグラス同士を「カチン」と打ち鳴らす行為は、高級店においては最大のタブーとされています。

この禁忌には、極めて実利的な理由が存在します。職人がハンドメイドで仕上げる高級クリスタルグラス(リーデルのソムリエシリーズなど)は、唇への当たりを滑らかにするため、リム(飲み口)の厚みがわずか0.6〜0.8mm程度まで極限に削ぎ落とされています。グラス同士が衝突した際の衝撃波は、目に見えない微細なクラック(ひび割れ)を引き起こし、最悪の場合はその場で粉砕してワインが飛び散る事故につながります。

欧米における乾杯(トースト)の本来の作法は、「グラスを胸の高さまで軽く持ち上げ、相手の目を見て微笑み合う」ことです。アイコンタクトこそが誠実さと親愛の情を示す最高のアクションであり、物理的な音を立てる必要は一切ありません。

また、もう一つの見落としがちな盲点が「ワインを注いでもらうときの動作」です。日本のビール文化では「グラスを手で持ち上げて注ぎ手を迎えに行く」のが礼儀とされますが、ワインでは完全にNGです。テーブルの上にグラスを置いたまま、手は触れずに静かに待つのが正解です。グラスを持ち上げると注ぎ手のボトルと接触して危険な上、正確なサーブ量をコントロールできなくなるためです。

木村 陽翔
著者

木村 陽翔

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。