戦後間もない1946年11月20日に指定された伊勢志摩国立公園は、三重県の中東部に位置し、伊勢市・鳥羽市・志摩市・南伊勢町の4市町にまたがる広大なエリアです。公式な伊勢志摩国立公園の範囲マップを俯瞰すると、陸域面積は約7万4,000ヘクタール余りに達し、大きく「内陸部(神宮林を中心とする森林地帯)」と「海域部(リアス海岸と無数の島々)」の2つに分かれています。
この地域が他の国立公園と決定的に異なる最大の特徴は、公園区域内の民有地比率が96%以上という全国屈指の高さにあります。手つかずの原生林を保護する山岳型国立公園とは異なり、数千年にわたって紡がれてきた人々の暮らし、伊勢神宮の社叢、海女漁や真珠養殖といった水産業の営みが、そのまま公園景観の主役を形成しています。
森が蓄えた滋養豊かな雨水が川を通じて海へと注ぎ、豊かな生態系を育む――この命の循環を肌で感じられる点こそ、伊勢志摩国立公園の特徴と選ばれる理由です。2026年の旅行トレンドである「本物の文化体験」や「心身のリセット」を求める層にとって、この土地が持つ調和の美しさは唯一無二の引力を持っています。