Q1:なぜ映画の公式英題は『A Silent Voice』なのに、劇中ラストは『the shape of voice』なのですか?
A1:国際的な配給や宣伝においては、ドラマチックで耳馴染みの良い『A Silent Voice(届かない声)』が商業タイトルとして選ばれました。一方で、映画のラストシーンに現れる『the shape of voice』は、原作タイトル『聲の形』の直訳であり、他者の輪郭と感情を真正面から受け止めた将也の精神的到達点を表す、物語の神髄としての演出です。
Q2:「聲」という漢字の旧字体が使われている理由は何ですか?
A2:作者の大今良時氏によると、「聲」の漢字が「声」「手」「耳」から構成されている点に由来します。コミュニケーションは口から出る音声情報だけでなく、身振りや手話(手)、そして相手を理解しようと聴く姿勢(耳)が揃って初めて成り立つという強い哲学が込められています。
Q3:ラストシーンで「the shape of voice」と小文字で表記されている意図は何ですか?
A3:大文字で仰々しく主張する「確定した正解」ではなく、一人ひとりの日常の中に静かに息づく「ささやかな声の形」であることを表現するため、あえて控えめな小文字(the shape of voice)で配置されたと解釈されています。日常に戻っていく将也たちのささやかな再生を象徴しています。