上川口屋の魅力を語る上で欠かせないのが、店を守り続ける13代目店主の内山雅代さんです。訪れる客から親しみを込めて「おばあちゃん」と呼ばれる内山さんは、長年にわたり店先に座り、子どもからお年寄りまで分け隔てなく優しい笑顔と言葉をかけてきました。
計算はそろばんをパチパチと弾き、「はい、ありがとうね」と手渡してくれる姿に、都会生活で疲れた心が解きほぐされる人は少なくありません。何十年も通い続ける常連客が自分の子どもや孫を連れて再訪し、世代を超えた再会を喜ぶ光景も日常茶飯事です。
また、店先で日向ぼっこをする上川口屋 看板猫の姿も名物のひとつ。代々の飼い猫たちが気ままに店番を手伝うような佇まいは、境内を行き交う人々のシャッターポイントとしても親しまれており、下町情緒を象徴するあたたかな風景を作り出しています。