なぜ今、日本のアイスダンスはこれほどの急成長を遂げているのか。その決定的な要因は、「育成環境のグローバル化」と「シングル競技で培われた基礎スケーティング力の融合」にあります。
従来の日本アイスダンス界では、指導者や練習環境の不足が長年の構造的課題とされていました。しかし現在、トップ選手の多くがカナダ・モントリオールをはじめとする世界最高峰のトレーニングセンターに拠点を置き、世界屈指の振付師やテクニカルコーチから最先端の技術と表現理論を直接吸収しています。
また、日本特有の強みとして、幼少期からシングル競技で徹底的に叩き込まれる「エッジコントロール」と「ターン技術」の高さが挙げられます。シングルからアイスダンスへの転向者が増えたことで、基礎スキルの高いスケーター同士が組む土壌が整いました。高い技術基盤に海外トップ拠点の芸術的メソッドが掛け合わされた結果、世界トップ層と互角に渡り合える爆発的な成長曲線を描くこととなったのです。