リクルートが運営するSUUMOやLIFULL HOME'S、ペット専門不動産情報サイト「ペットホームウェブ」などの公開データを定点観測すると、2026年現在における大阪市および北摂・阪神間エリアの賃貸市場には著しい需給の歪みが生じています。大阪府内の賃貸マンションにおいて「ペット相談可」と掲示されている物件はおよそ全体の10〜12%程度ですが、そのうち「猫飼育相談可」と明記されている物件はわずか2%前後の水準まで急落します。
ここでまず理解しなければならないのが、業界におけるペット可と猫可の違いです。不動産業界における「ペット可」という慣用句は、事実上「体重10kg未満・体高50cm程度の小型犬1匹」を指す暗黙の了解が存在します。募集図面に「ペット相談」と書かれていても、仲介会社が管理会社へ確認の電話を入れると「あ、うちは小型犬だけなんですよ。猫はちょっと……」と即座に断られるケースが後を絶ちません。
不動産関係者の証言によると、特に大阪市内中心部(西区、北区、中央区、天王寺区など)の新築・築浅マンションでは、投資ファンドや大手デベロッパーが資産価値の下落を極度に警戒し、規約段階で「犬のみ許可・猫禁止」と厳格に定めている事例が増加しています。空室対策としてペット可に踏み切るオーナーは増えているものの、その対象から猫が真っ先に除外されてしまう構造が、現在の「猫可賃貸の枯渇現象」を生み出しています。