白だし単体の上品な鰹節や昆布の風味も秀逸ですが、脂質や香味野菜のアクセントを微量付加することで、家庭料理の域を超えた病みつきの味わいが完成します。
第一の推奨は、白だしとごま油の組み合わせです。植物性油脂であるごま油は、きゅうりの細胞から過剰な水分が外へ抜け出る現象を物理的にコーティングして緩やかにする役割を果たします。さらに、白だしの塩気と油脂が舌の上で乳化に近い状態を作り出し、出汁の旨味を濃厚に長く知覚させる効果をもたらします。
初夏から初秋にかけての食欲減退期には、千切り生姜を加えた生姜アレンジが威力を発揮します。生姜に含まれるジンゲロールの辛味成分が全体の味を引き締め、白だしの甘味とのコントラストを鮮烈に際立たせます。さらに、おつまみ用途としてインパクトを求めるなら、おろしにんにくを耳かき一杯程度忍ばせるのが秘訣です。ニンニクのアリシンが出汁のアミノ酸と重なり合うことで、一口食べたら止まらない居酒屋風の無限副菜へと昇華します。