月末締め翌月末払いは違法?給料日の仕組みと土日祝の振込ルール徹底検証

月末締め翌月末払いは違法?給料日の仕組みと土日祝の振込ルール徹底検証

月末締め翌月末払いは違法?給料日の仕組みと土日祝の振込ルール徹底検証に関する基本知識を初心者にも親しみやすくまとめました。要点を確実におさえることができます。

制度の仕組み以上に深刻なのが、現場で働く当事者たちが直面する生活実感のリアルです。ネットの相談窓口やコミュニティサイトでは、入社直後と退職直後に発生する特有の資金ギャップに対して数多くの切実な投稿が寄せられています。

代表的な事例が、月末締め翌月末払いの初任給支給日を巡る悲鳴です。新卒採用や中途採用で4月1日に着任した場合、一般的な企業であれば4月25日や5月10日に初任給が支給されます。ところが、月末締め翌月末払いの企業では、4月25日はもちろん、ゴールデンウィークが明けても給与口座は微動だにしません。初めての給料が振り込まれるのは5月31日です。

「4月分の給与が5月末に入ると知らず、4月下旬に家賃の引き落としができずパニックになった」「最初の2カ月間は実質的に貯金を切り崩すしかなく、食事を削って凌いだ」といった手記や声は、入社時の説明不足と労働者の認識不足が重なった典型例です。

一方で、退職時にも特有の現象が発生します。それが月末締め翌月末払いの退職後の最後の給与です。たとえば3月31日付で退職した場合、3月勤務分の給与は4月30日に振り込まれます。退職して1カ月近く経過した段階で給与が入るため、一見すると「退職後の臨時ボーナス」のように感じられがちです。

しかし、ここには税務と社会保険の大きな落とし穴が潜んでいます。退職に伴い、翌月からは住民税の普通徴収(自分で納付書で支払う形式)への切り替えや、国民健康保険・国民年金への加入手続きが発生します。また、最終給与から前月分と当月分の社会保険料が2カ月分まとめて控除されるケースもあり、「退職後の振り込み額が想定を大幅に下回っていた」と愕然とする退職者は後を絶ちません。

なお、退職時の給与支払いに関しては、労働基準法第23条(金銭の返還)という重要なセーフティネットが存在します。労働者が死亡または退職した場合において、権利者(本人や遺族)から請求があったときは、会社側は就業規則に定められた定期支払日を待たず、「7日以内」に賃金を支払わなければならないと定められています。退職後の急迫した生活困窮など正当な事由がある場合は、この法文を根拠に早期清算を求める権利が労働者に保障されている点は記憶に留めておくべきです。

吉田 誠
著者

吉田 誠

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